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BIツール Tableau によるデータ分析ノウハウ

 

セルフBIとして有名なTableauですが、導入したのはよいものの使いこなせていないといった会社はどこにでもあるのではないでしょうか。
同時に、データ分析の方法がわからないといったことをよく耳にします。BIツールにおけるデータ分析は、流れを理解するだけで簡単に誰でも進めることができます。
今回は、分析において留意するポイントやデータ分析手法、また分析後のアクション・施策へのつなげ方を実際のレポートを踏まえながらご紹介します。

1.はじめに

「ビッグデータ」や「DMP」、「CDP」といった言葉を最近よく耳にするようになり、さまざまな業界で膨大なデータを蓄積し、分析して活用する動きがよく見られます。
ビッグデータはその名の通り、多くの情報を持っているため分析には非常に有効なものとなります。
しかし、そのデータ量が多ければ多いほど扱いは難しくなります。そのため、ニーズはあるのに対してデータの活用方法がわからないといった声も同時によく耳にします。
データ分析は以下の流れで進めていきます。

◆データ分析の進め方
 ① データ分析の目的の明確化
 ② データの用意
 ③ 検証(ダッシュボード作成)
 ④ 施策
 ⑤ ①~④を繰り返し行い施策の効果検証を行う

データ分析は一度で終わりではなく、何度も仮説と検証を繰り返していきます。
では、どのような手順を踏んでデータ分析を行うことがよいのか、それぞれの手順ごとに詳しくご説明します。

2.とりあえずの分析は危険!目的を持った分析を
データ分析は「とりあえずデータを可視化することによって、何かしらの大きな発見ができる」といった印象を持たれてはいないでしょうか。実際にはそのように簡単に自分の欲しい情報を得ることは難しいです。
また、Tableauはドラッグアンドドロップでデータソースに接続することも可能で、直感的に操作できるので、あれもこれもと分析していませんか。思いつくままに次々と分析を行っていても有効な示唆は得られません。
効率的に的確な分析を進めていくために、必ず目的・課題(仮説)を明確にしましょう。

目的や課題を明確にする際に必ず考えてほしいことがあります。
今後ありたい姿・ビジョンと比較して現状がどうなのかを洗い出してください。分析をしたいと考えているのであれば、乖離が生じているのではないでしょうか。ここで洗い出された乖離が会社にとっての課題といえます。
この課題がどう変わればよいのか・どう改善したいのかまで具体化してください。

また、ビジュアライズされたグラフから示唆を得られても、次のアクションにつながらなければBIツールの意味を成しません。
分析から新しい示唆を得られるだけで満足してしまっていては、分析の意味がなくなってしまいます。その分析から何がいえるのか、今後どのようなアクションにつなげたいのかというところまで一緒に考慮しておく必要があります。

 
目的が固まれば、次に課題の根幹を明確にします。
課題を構造化してボトムダウンで考えていくと、ポイントとなっている課題や仮説が見えてきます。ここまで明確になれば、分析によって仮説を検証していきます。目的が明確になっているため、目的を見失わずに分析を進めることができ、最後にはアクションにつなげることができます。
 
たとえば、ある小売店の例を出したいと思います。このお店では家具家電といった幅広い商品展開で、いくつかの店舗を出店しています。
ある店舗で「直近2~3年の売上が年々減少傾向にある」という現状の事実があったとします。
 
まずは目的と課題を明確化していきます。
売上が伸び悩んでいるという事実から、分析の目的を「売上を伸ばすためのヒントを得たい。または、売上の阻害となっているものを知り、排除するために分析する。」と定めたとします。
 
図2.1のように現状の課題を深堀りしていくと、いくつかの仮説が浮かび上がります。
実際には売上が減少した原因には「アクティブ会員が減少した」、「注文単価が減がった」以外にもありますので、MECEで漏れなく考えられれば、さまざまな切り口での分析ができます。

(図2.1 課題の構造化)

さらに深堀りしていくと、売上が減少している要因がいくつか出てきます。
「売上が減少している」という【課題】から「リピート率が低下した」「商品の購入点数が少ない」といった【仮説】が導き出せれば、あとは仮説の【検証】を行っていくことで分析ができます。

3.分析のかなめとなるデータの用意
データ分析を使う前には、当たり前ですがデータを用意することが必須です。
データが分析できない状態として、データがそろっていない、または関連しているデータ同士がひもづいていないなどがあります。データがそろっている場合でも、社内データを使用するには権限の問題やクレンジングの問題ですぐ分析に使えるという会社はそう多くないと思います。
 
実際データ分析をする際は、データクレンジングは分析作業の倍以上の工数がかかるといわれています。本来、分析に多くの時間をかけるべきであり、これでは多くの時間を無駄にしてしまいます。
 
Tableauではデータを加工する機能がありクレンジング作業の工数を大幅に減少させることができますが、大前提としてデータ基盤は整えておく必要があります。データ構想を考える際には4つの事象で考えると整理がしやすいです。

・現在あるデータ(社内)
・現在あるデータ(社外)
・現在ないけど必要なデータ(社内)
・現在ないけど必要なデータ(社外)

円グラフの青色の部分(男性)をクリックすると、ほかのビューが男性のみのデータに自動でフィルタされます。それだけではなく、男性が買った商品の明細まで、確認もできます。
明細は商品が買われている個数順や金額順に並び替えることも可能であり、男性へのレコメンドに有効な商品が浮かび上がります。

現在あるデータでは、使いにくいなどの問題を洗い出しデータモデルを再度見直してもよいかもしれません。また、現在存在していないデータなどは、何に使いたいのか具体的な案まで考慮することによって、適切なデータモデルのヒントになるかと思います。

目的を明確にしていることによって、分析のためにはどのようなデータがどのような状態でそろっていることが必要なのかがすんなりと出てきます。

 

4.Tableauの強みを活かしたデータ分析
ここまでで手順を踏んでいれば、あとは分析を行うだけです。
分析の方法としてはさまざまなものがありますが、今回はBIツールの中でも特にビジュアルに特化したTableauについて取り上げたいと思います。Tableauは他のBIツールと比較すると以下のような特徴があります。

・直感的に分析できる
・クリック操作でドリルアップ・ダウンが可能
・ドラッグアンドドロップで簡単に誰でも操作できる

実際にレポートを作るとどのようなことが分析できるのかご紹介します。(図4.1)

(図4.1 Tableauで作成した顧客分析レポート)

顧客軸の分析レポートでは、どんな顧客(性別・年代)がどのような商品を買っているか、マーケターの皆さんだと気になるところではないでしょうか。Tableauでは顧客軸での分析レポートも作成できます。

以下のレポートの図は、円グラフは顧客の男女割合、帯グラフは年代別の割合、棒グラフは年代別の顧客単価を表しています

(図4.2 顧客属性ビュー)

購買データから、お客様はどの年代が多いのか、男女比率はどれくらいなのか、注文単価が高い客層はどの年代の人たちなのかということが見えてきます。

Tableauの強みとして、ダッシュボード上のビューはすべて連動させることができます。例えば円グラフの青色の部分(男性)をクリックすると、年代別の割合や年代別の顧客単価などの他のビューが男性のみのデータに自動でフィルタされます。(図4.2)

それだけではなく、男性が買った商品の明細まで、確認できます。(図4.3)
明細は商品が買われている個数順や金額順に並び替えることも可能であり、男性へのレコメンドに有効な商品が浮かび上がります。もちろん女性を選択することによって、女性の顧客が買っている商品の明細も出力できます。

(図4.3 顧客購買明細一覧)

しかし、「性別」で分けただけのセグメントでは粒度が大きすぎるため、施策にはあまり使えないでしょう。
そこで、「男性」というフィルタだけでなく、「20代男性」、「40代と50代女性」など年齢層のフィルタを組み合わせることも可能です。
「性別」×「年代」と先ほどより詳細なセグメントに分けることによって、明細に出てくる商品も大きく変わり、各セグメントの特徴が見えてきます。

このようにグラフを直感的にドリルダウンしていくことで、データの深堀りをしていくことが可能です。先ほど立てた分析の道筋通りに簡単に深堀りしながら進めることができます。

5.データ分析から次のアクションにつなげる
ここまで手順を進めると、データから何か新しい示唆を得られていることかと思います。肌感だけでは知り得なかった、さまざまな気付きが得られているはずです。
しかし、ここで終わると分析の意味がなくなってしまいます。分析の目的を考えた際に明確にしていたアクションにつなげていきましょう。 
 
ここで一例としてマーケティング施策へのつなげ方について触れたいと思います。
 
本来、統計解析ツールなどで高度な分析からクラスタを作成し、各クラスタに対してMA(MarketingAutomaition)などで施策を実施します。
しかし、高度な分析は時間がかかり・分析スキルのある人しかできないといった問題があります。
まずは、今あるデータと「誰にでもできる」「スピーディーに分析できる」Tableauを活用し、年齢や性別等の顧客属性と購買商品などの情報でセグメントを作成し、迅速に次のアクション(施策)につなげることが重要です。
そして施策を打つことで終わるのではなく、施策の結果をもとに再度データ分析を繰り返すことでPDCAサイクルを回していきます。

■ 最後に
JSOLではTableauDesktop・Serverともに導入・運用支援、レポートの作成支援を行っています。また、Google Cloud Platform(GCP)などを活用したDMPやCDPの構築サービスや、データ分析の支援・コンサルも行っています。データ分析基盤構築やデータ分析をお考えの際は、ぜひ、JSOLに「お問い合わせ」ください。


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